数ある美容クリニック。
美容クリニックで働いていたからこそ伝えたい、受診前に必ず確認するべき13個のポイントをまとめてみました。
その名も「森乃的美容クリニックの心得13ヶ条」。
サイトや口コミだけは分からない、上手なクリニックの選び方やお得に受ける方法、来院時に気を付けたいチェックポイントをご紹介します。
もくじ
カウンセリング料金の有無を確認すべし
まず確認したいのが医師のカウンセリングが有料か無料かということ。
- 毎回カウンセリング料が掛かるクリニック
- 初診のみ無料で再診は有料のクリニック
- 何度でもカウンセリング無料のクリニック
など、クリニックによって料金設定は様々です。
カウンセリング料が有料なクリニックは、たとえ施術を受けなくてもカウンセリングだけで料金が発生する場合がほとんどです。
予約をする際に料金の有無を必ず確認するようにしましょう。
クリニックではなくドクターで選ぶべし
いざ美容クリニックに行くぞ!と決めても、一番難しいのが「どのクリニックを選べばいいのか」ということかもしれません。
クリニックを選ぶ上で大事なのは、「クリニックではなくドクターで選ぶ」ということです。
ではどうやってドクターを選ぶのかというと、まずは症例件数や症例写真、ドクターのブログ等で判断することをおすすめします。
特に症例写真は一番の判断材料。
なお、美容外科業界では特に形成外科での実績もあると望ましいとされていますが、形成外科の経験がなくても美容外科医として凄腕の先生はいますし、形成外科出身&ベテランの年齢でも傲慢で技術力は「??」な先生もたくさんいます。
また、難しいのが「料金が高い=良い」「料金が安い=悪い」とは限らないという事実。
さらに「院長=技量に優れている」とも限らないのです。
ドクターとの相性もあると思うので、実際にカウンセリングを受けて少しでも「あれ?」と思ったら、すぐに施術は受けずにセカンドオピニオンを受けるように心掛けましょう。
大手美容クリニックは「安かろう悪かろう」なの?
大手が安くメニューを展開できるのは、「大量発注によって薬剤や機器や安くなる」ということが理由のひとつに挙げられます。
ただし、美容外科に限りませんが大手クリニックにはたくさんのドクターが在籍しているため、経験の浅い新人の先生が担当になる可能性はあります。
新人の先生はちょっと不安という方は、事前にベテランの先生を指名することができるので、予約時に希望を伝えることをおすすめします。
その際指名や先生への希望を受け入れてくれないクリニックは避けるようにしましょう。
○○専門医、○○協会などの肩書きや広告に惑わされないこと
肩書きや資格だけでは技量は判断できません。
またメディアによく取り上げられている=良い医師とも限りません。広告の情報だけを鵜呑みにせず、しっかりと情報取集をして、信頼できるか、患者さんのことを考えている医師なのかを判断する必要があります。
ちなみに私の場合は、ダウンタイムが少ない施術(例えばケミカルピーリングや光治療、医療脱毛など)は医師でなく看護師さんが施術をする場合があるので、カウンセリングは新人の先生でも良いかなと思っています。
先生を指名しないと予約が取りやすかったり待ち時間が短かったりするというメリットもあるんですよね。
対してレーザーのシミ取りや糸リフトなど、先生の技量に左右される施術は必ず信頼できる先生にお願いしています。
特に二重(特に切開系)や豊胸などは、ドクターによってかなり仕上がりに差が出るので、どの先生に担当してもらうかはとても重要。
できれば複数の先生の診察を受けて、しっかりと話聞いて納得してから受けるようにしてくださいね。
予算を事前に決めるべし
クリニックにもよりますが、医師の診察の前にカウンセラーのお姉さんとカウンセリングを行う場合があります。
症状に向いている治療などを提案してくれたり、医師に聞きづらいような施術の詳細などを教えてもらえたりするのですが、必ずといっていいほど+αのメニューをおすすめされます。
(そう、売上アップのためです)
某クリニックでは全然聞いていないコスメを含めた見積もりを提示されたり、慣れてるわたしでもたまに押しが強すぎて引くことがあります。
なので。事前に「高くてもこれぐらい」というMAXの予算を決めておくのがおすすめです。
もちろん話を聞いたうえで納得して高い金額を払うならいいのですが、ちょっとだけプチ整形でシワを取ろうと思っていたのについつい数十万のローンを組んでしまった…なんていうのはよくある話。
なお、2017年12月1日に改正特定商取引法が施行され、美容医療の一部にクーリングオフが適用されることになりました。
ただし、提供期間や金額に条件があり、すべてのメニューにクーリングオフが適用されるわけではありません。
支払い後に後悔しないためにも、まずは試してみて自分に合いそうだな、続けたいなと思ったらレベルアップしたメニューを受けてみるぐらいの慎重さでよいのではないかと思っています。
未成年者は保護者の承諾を得るべし
美容クリニックで働いていた当時、意外と多かったのが未成年の方からのお問い合わせでした。
未成年は保護者(親権者)の同意が必要になります。
クリニックによっては同意書だけだったり、同意書のほかにも電話確認が必要になる場合もあるようです。
どちらにせよ、未成年の方は必ず保護者の同意を得てから予約を入れましょう。
妊娠・授乳中の施術は控えるべし
妊娠中・授乳中は基本的に施術をお断りしているクリニックがほとんどです。
この期間だけは通院はお休みして、授乳が終わったら再開するのがベスト。
また、ボトックス注射のように妊娠前には避けたほうがよい施術もあるため、妊娠中だけでなく妊活中の方も注意が必要です。
※ボトックス(ボツリヌス・トキシン)注射のあとは女性は2ヶ月(生理2回)、男性は3ヶ月避妊することを推奨されています。
基礎化粧品・メイク用品を用意すべし
お顔の施術は基本メイクを落としてから行います。
これはクリニックにもよりますが、化粧水はあるけど乳液がない、日焼け止めがないなど、施術後に困ることがたまにありました。
私は初めてのクリニックでは基礎化粧品(化粧水、乳液、日焼け止め)のサンプル品を持参しています。
ちなみに施術後メイクをして帰りたい方はメイク用品も必須。
ただしメニューによっては術後にメイクができない場合もありますので事前に確認してみてくださいね。
なお、メイクをしない場合はマスクをするという手もあります。
時間に余裕を持って挑むべし
美容クリニックあるあるですが、美容室のように予約どおりに進まないことはよくあります。
つまり待ち時間が長いのです。
特に大手や安さを売りにしているクリニックは込んでいるので待ち時間が長い。後ろに予定を入れるとギリギリになってしまって焦るので、時間に余裕をもって受診することをおすすめします。
美容クリニックの混みやすい時期は?
基本的にGWやお盆、春休み、夏休み、冬休みなどの連休シーズンは混みやすい時期。これは例えば二重などのダウンタイムをお家で過ごしたい、というようなが増えるのが理由のひとつです。
あとはキレイになりたい需要が高まるのか、年末は混む傾向にありますね。そのため、一概には言えませんが連休明けは割りと空いていることが多いので狙い目です。
1回の施術ですべてが解決するわけではないと心得るべし
これは声を大にして言いたい。二重や鼻などはともかく、スキンケア・エイジングケア系のメニューは1回ですべてが解決するわけではありません。
シミやニキビなどは特に、数回の通院が必要になります。BNLSの小顔注射だって2~3回の治療が推奨されていますし、その他もメニューや症状によっては十数回通わなければならない場合もあります。
もちろん1回でも効果が出るメニューもありますが、スキンケア系は特に継続することを大前提として考えておいてくださいね。期待をしすぎると出鼻をくじかれるというか、「あれ、この程度?治ってないんですけど…」となってしまいます。
それでも、お手入れをしていれば肌は必ず変わります。これは断言します。いい状態を保つために、コツコツケアを続けていきましょう。
リスク、副作用は必ず確認すべし
これも声を大にして言いたい。この13ヶ条で一番大事なことです。
まず、リスク・副作用がゼロの施術なんてありません。そして受診したときにそれを懇切丁寧にすべて教えてくれるかというと、うーーん…私の経験上、クリニックによってかなり差があるかと思います。
例えば事前に知っておきたいのは以下のようなこと。
- 痛みや腫れ、内出血などのダウンタイムはどの程度あるのか
- プラセンタ注射(注射後は献血ができない)、ボトックス注射(注射後2ヶ月は避妊しなければならない)のような術後に影響する点はあるのか
- アレルギーや体質で気をつけることはあるか
- 失敗した場合の対策はあるのか
(例えばヒアルロン酸のように後から溶解できる薬剤もあれば、ボトックスのように効果がなくなるまで手を打てない薬剤もある。元に戻せる二重と戻せない二重がある。リフトの金の糸のように取り出せないものもあれば数ヶ月で溶ける糸もある等)
リスクや副作用の説明は医師から必ず受けるようにしてください。そしてご自身でも情報収集をするように心掛けてください。
具体的にどうやって情報収集するのかというと、基本はこの2つ。
- 1つではなくいろんなクリニックのサイトを見る(予備知識を得る)
- 医師に直接聞く(確認する)
美容外科医は意外とコミュ障が多くて(稀に神みたいな人格者もいますが)、聞かないと教えてくれない人も多いのです。ドクターやカウンセラーが親切にすべてを教えてくれると盲信するのは危険。
また初診時、問診表に病歴やアレルギー・服用中の薬などを記入しますが、通常の病院と同じようにピルなども含めて漏れなく書くように心掛けましょう。
これは様々な薬剤を使用することがあるため、思わぬところでアレルギーが起きないようにリスクを抑えるためです。(手軽なケミカルピーリングですらアレルギーがあります)
簡単な施術だからと油断せずにリスク・副作用については特にしっかりと確認するようにしてくださいね。
保証の有無を確認すべし
保証についてはまずその有無を確認する必要がありますが、クリニックやメニューによってもともと「○年保証」というのが含まれていたり、別料金でプラスしたりと設定は様々です。
保証がついているメニューは二重や豊胸などが多いのですが、例えば二重の施術でも、保証をつけたら+5万円になってしまい予定より高くついた、というようなこともあるわけですね。
メニューの保証の有無と期間、条件などはお会計前にチェックしておくと安心です。
麻酔代・針代を確認すべし
これも私的には盲点だったのですが、脂肪吸引のときに施術代のほかに麻酔代が数万円掛かりました。(よくよく見たらサイトに記載されていたが、細かくて気づかなかった)
大掛かりな施術までいかなくても、表面麻酔やカニューレ(管)で+数千円掛かる場合もあります。これは好みなので必要かどうかは人それぞれですが、オプションとしてこういったものも存在します。
特にがっつりオペ系のメニューを受けるときは、麻酔代・針代も確認するようにしましょう。
クーポンを活用すべし
最近増えているのがLINEやSNSでのクーポン。そのほか資料請求やメルマガなどで割引チケットをGETできる場合もあります。
来院前にチェックしてみるとお得な何かが見つかるかもしれません。
症例モニター制度を確認すべし
クリニックによっては症例モニターを募集していて、症例写真の撮影に協力することで施術料金が割引される制度があります。
私は以前二の腕の脂肪吸引を部分モニターとして受けることができたので、通常価格よりもかなりお安くなりました。
ちなみに症例モニターにはいろいろ条件があって、顔掲載が必須だったり、目もとや二の腕だけなどの部位モニターでOKな場合もあります。「希望の内容に沿うもの」×「信頼できるドクター」の条件が合えば、モニター制度はかなりお得です。
最後に
私はもともと普通の皮膚科では治らなかったニキビを治したくて美容クリニックに通い始めましたが、実際に働いてみて気づいたことがたくさんありました。
今では自分が働いていたクリニック以外にもいろいろと通っていますが、雰囲気も対応も施術の仕方も本当にクリニックによって様々です。
ただ、どこに通うにしても必ずチェックしておきたいのが、クリニックでは教えてくれないこの「森乃的美容クリニックの心得13ヶ条」。
大事な予算でより満足できる結果を得られるように、そしてできる限りの失敗を避けるために、たくさんの美容医療ユーザーにこの基本のキを知ってもらえたらと思います。
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